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タイミング法

タイミング法の概要

タイミング法とは、妊娠しやすい最適な日時に性交渉を持つタイミングを、医師が指導することで妊娠を目指す方法です。

よって、ご自分で基礎体温を記録したり排卵検査薬を用いたりして、自己流で妊娠しやすい時期を判断する方法とは異なります。

例えるのであれば、単なる握り寿司と江戸前寿司との違いに似ています。

単なる握り寿司は、材料である魚貝類をさばいて寿司飯と共に握ります。

一方の江戸前寿司は、さばく前後で魚貝類を様々な知識と技術を用いて仕込む必要があります。そして、十分に仕込んだのちに、
最適な温度と湿度に保った寿司飯と共に握ります。

タイミング法もこの江戸前寿司と同じで、受精能(精子と受精できる能力)の高い成熟卵子を準備したのち、排卵時期を設定したり正確に予想したりすることで、最も妊娠しやすい日時を指導する医学的な不妊治療の1つです。

よって、その施行には多くの医学的な知識と技術を必要とされます。

対象となるカップル

自然妊娠が可能なカップル

一方で、タイミング法は、体内での自然妊娠が可能なカップルが対象となります。

よって、明らかに不妊の原因となり、自然に改善することの難しい医学的要因を持ったカップルでは、まずその要因を治療するか、
要因を回避することのできる不妊治療へのステップアップが必要となります。

女性側の不妊原因確認

不妊原因が女性側の場合では、両側の卵管に異常がないこと、重篤な排卵障害がないこと、などが条件となります。

もし卵管に異常があれば、手術(癒着剥離術や卵管鏡下卵管形成術)を受ける必要がありますし、重度であれば体外受精などの高度生殖医療による
不妊治療を受ける必要があります。

また、排卵障害があれば、内服薬や注射剤の投与を受けたり、手術(卵巣多孔術)を受けたりする必要がありますし、重度であればやはり
高度生殖医療による不妊治療を受ける必要があります。

男性側の不妊原因確認

不妊原因が男性側の場合では、精液検査の結果が正常であることが条件となります。

異常が軽度であればサプリメントや治療薬の内服で改善することも多いですが、重度であれば同じく高度生殖医療による
不妊治療を受ける必要があります。

実際の指導に関して

排卵のモニタリング

タイミング法を行う月経周期では、月経開始後から経腟超音波によるモニタリングを行っていきます。

卵子が卵巣内で十分に成熟してから排卵するのが理想的ですが、自然周期による排卵の場合、卵子が未熟な状態で排卵することがあります。

受精能は未熟卵子よりも成熟卵子の方が高いことから、排卵障害の有無にかかわらず、排卵誘発剤を用いて成熟卵子が排卵するように
サポートすることが一般的です。

それぞれの患者様の状態に合わせて、シクロフェニル療法、クロミフェン療法、hMG療法など、またはそれらを組み合わせて、
成熟卵子の発育を目指します。

詳しくは排卵モニタリングと卵巣刺激法の項をご参照ください。

お薬の処方による調整

さらに、期待する日時に成熟卵子を確実に排卵させるために、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)製剤を投与します。

通常であれば、排卵は脳下垂体前葉から分泌されるLH(黄体化ホルモン)によって誘発されますが、より確実に排卵を起こすために、
LHと構造が似ていて、作用時間が長く作用効果が5倍以上のhCG製剤を投与します。

排卵直前の成熟卵子があるのにLHが分泌されていない場合、hCG製剤を投与すると35~40時間後に排卵するため、
排卵日時を正確に合わせることも可能です。

タイミング法の注意点

受精能力の高い成熟卵子を用意し、その排卵日を予測または設定して、性交渉を持っていただくタイミングを指導するのがタイミング法です。

しかし、どんなに良好な卵巣刺激法を行ったとしても、一般的に排卵は1ヶ月に1回程度です。

よって、出張や単身赴任も含めて御主人が多忙な場合、性交自体を行うことが難しいと考えられ、タイミング法で妊娠を目指すことはあまり得策ではありません。

そのような場合には、あらかじめ御主人の精子を凍結保存しておき、排卵の時期に人工授精を行うことで、妊娠を目指す方が良いと考えられます。

当クリニックでは精子の凍結保存も可能ですので、上記のような状態であればいつでもご相談ください。

なお、不妊症ではないカップルのタイミングによる妊娠率は1回あたり約20%であり、不妊症のカップルでは約5~8%とされています。

ステップアップの目安は6回目

また、1ヶ月に1回タイミング法を行うとして、おおよそ6回目までに、タイミング法で妊娠可能なカップルは妊娠し卒業されていきます。

よって、6回目となる6ヶ月以降は、タイミング法で妊娠することの難しいカップルの割合が多くなるため、妊娠率が低下していきます。

以上より、6回目以降は人工授精以上の不妊治療法に、ステップアップする方が良いと考えられます。

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